平成29年度第4回ブレインウェア研究会
-議事次第-

 

  1.  日時  平成30年2月7日(水) 13:30~17:00
  2.  場所  仙台市青葉区片平2-1-1
         東北大学電気通信研究所ナノ・スピン総合研究棟 4階 A401室
  3.  議事
  4. (1) 開会の挨拶   東北大学電気通信研究所 堀尾喜彦教授
    (2) 連絡事項
    (3) 講演

     

    ● 第一部 講演  13:40 ~ 15:10

    『省エネルギー脳型情報処理への数理的アプローチ』

    東京大学 工学系研究科 田中 剛平 先生

     人工知能の性能は近年大幅に向上し、一部の分野では人間の持つ能力を上回る。しかし、そのような並外れた計算性能は、現状では膨大なデータ、計算量、エネルギーを必要とすることが多い。そのため、人工知能技術が世の中に浸透し活用の場が広がる中で、低消費エネルギーで動作する高効率な人工知能ハードウェアの実現が期待されている。こうした目標に向けて、省エネルギーで動作する脳型情報処理システムの研究を進めてきている。
     本発表では、数理的アプローチに基づく省エネルギー脳型情報処理の研究について紹介する。まず、省エネルギー連想記憶モデルの研究を紹介する。大規模なニューラルネットワークハードウェアにおいては、ニューロン素子間の配線を介した信号伝達(通信)に多くのエネルギーが必要となる。そこで、スパースなネットワーク構造により通信コストの省エネ化を実現する数理的手法について述べる。次に、リザバー計算に関する研究を紹介する。リザバー計算は、時系列データの学習に適したフレームワークで学習コストが小さいというメリットがある。ニューラルネットワークや物理系の非線形現象を利用したリザバー計算について述べるとともに、省エネルギーリザバー計算システムの実現に向けた展望について議論する。

     

    【休憩】

     

    ● 第二部 講演   15:20 ~ 16:50

    『知情意を考慮した人工知能へ』

    慶應義塾大学 理工学部 情報工学科 萩原 将文 先生

     人工知能(AI:Artificial Intelligence)が急速に進歩している。人工知能は次第に人間の仕事を奪う、あるいは2045年は技術的特異点(Technological Singularity)で人間の能力を超えるなどとも言われている。人間の精神活動の根本には、知性と感情と意志、すなわち「知情意」がある。人間性を向上させるには、「知情意」の調和を図り、それらを高めていくことが重要と言われている。しかしながら現代社会では「知性」が偏重されている傾向が高く、システム、マシン等の人工物でも知が偏重されている。人工物が真にユーザフレンドリーなインタフェースであるためには、人間の知情意を考慮する機能を有するべきと考えている。
     本発表では、知情意を考慮した人工知能をめざす取り組みのいくつかを紹介する。まず知に関しては、記憶機能の扱いが重要と考え、RBM(Restricted Boltzmann Machine)を用いた新しいニューラルネット連想メモリを紹介する。情に関しては、Fuzzy推論を用いた感情シミュレータ、会話システムにおける共感をめざした研究(励まし文自動生成)とユーモアのある会話をめざした研究(漫才自動生成)を紹介する。意に関しては、社会や他者との関係には常識が不可欠と考え、その自動獲得をめざす研究の紹介を行う。

     

  5.  閉会の挨拶