研究室訪問

人間情報システム研究部門

生体電磁情報(石山・枦)研究室

生体電磁情報研究分野 教授 石山 和志
生体電磁情報研究分野 准教授 枦 修一郎

http://www.ishiyama.riec.tohoku.ac.jp/

電気通信研究所1号館前にて

電気通信研究所1号館前にて

 本研究室では、磁性材料や電磁気現象において、磁気が本質的に有する特徴を活かしたデバイスを開発することで、生体あるいは電気機器の発する電磁界を情報として捕らえるための超高感度センサおよびセンシングシステムの確立、ならびに生体情報を能動的に取得するためのシステムの確立を目指して研究を行っています。これらの研究を通じて、生体の発する情報を受け取る技術ならびに生体に対して働きかけを行う技術の確立を目指しています。現在は教授 石山和志、准教授 枦修一郎、研究員 荒井薫、林禎彰の4名の教職員と、博士課程前期8名、学部4年生3名、研究生1名の学生計12名で研究を進めております。本研究室で行っている研究の中から、代表的な3つの研究についてご紹介します。

ワイヤレス駆動可能な補助人工心臓ポンプの開発

図1 射出成型磁石インペラを用いたワイヤレス駆動が可能な補助人工心臓ポンプの試作品

図1 射出成型磁石インペラを用いたワイヤレス駆動が可能な補助人工心臓ポンプの試作品

 地磁気に反応する方位磁石などに見られるように、外部磁界によって磁石が向きを変えたり、回転したりする際の力である“磁気トルク”を利用して、ワイヤレスで駆動できる小型軽量の補助人工心臓ポンプの研究開発を行っています。図1に示すように、ポンプを構成する基本的な部品は、出入り口の付いたケースと粉末磁石を混ぜた樹脂材を用いて射出成型で造った円柱状のスリット付きインペラ(羽根車)の2つのみのため、体内への完全埋め込みができる程のサイズです。補助人工心臓として重要な送液特性や送液時の圧力特性は、成人の心臓を補助するに十分な性能を実現しました。

Page Top