超ブロードバンドデバイス・システム研究分野 | 教授 | 尾辻 泰一 |
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極限高速電子デバイス研究分野 | 准教授 | 末光 哲也 |
超ブロードバンド・デバイス物理研究分野 | 准教授 | ボーバンガトンベット ステファン |
図1 光学(IR)励起グラフェンにおけるテラヘルツ(THz)帯利得作用とそれに付随する誘導放出現象
最初に紹介したいのが、炭素原子の単層シート:グラフェンを利用した革新的なテラヘルツデバイスの創出に関する研究です。グラフェンは、電子・正孔がいずれも有効質量ゼロのキャリアとしてふるまうなど、とてもユニークな物性を有しています。私たちは、グラフェンを光学励起もしくは電流注入励起するとテラヘルツ帯で反転分布・利得が得られることを理論発見し、実験検証に成功しました(図1)。同時に、反転分布状態にあるグラフェンでは、グラフェン内キャリアの集団振動量子:プラズモンが巨大な利得増強作用をもたらすことを理論発見し、他に先駆けて実験検証に成功しています。日・露・米の国際共同研究体制を構築し、グラフェンを利得媒質とする新しいテラヘルツレーザーの創出に向けてその中核機関として研究開発に邁進しています。これらは、JST-CREST、科学研究費補助金特別推進研究、日露二国間交流事業、米国NSF-PIRE TeraNano Project等の資金援助を受けて推進しています。