研究室訪問

ブロードバンド工学研究部門

先端ワイヤレス通信技術(末松・亀田)研究室

先端ワイヤレス通信技術研究分野 教授 末松 憲治
先端ワイヤレスネットワーク技術研究分野 准教授 亀田 卓
先端ワイヤレス通信技術研究分野 助教 本良 瑞樹

http://www.wit.riec.tohoku.ac.jp/

大規模災害時にも利用可能な衛星通信システム

災害時に有効な衛星通信ネットワークの実証実験(宮城県山元町、2014年3月)

図2 災害時に有効な衛星通信ネットワークの実証実験(宮城県山元町、2014年3月)

 QZSS(準天頂衛星システム)を用いたロケーション・ショートメッセージシステムに関して、時間・周波数同期を用いた高密度・長周期拡散符号SS-CDMA(スペクトラム拡散・符号分割多元接続)方式の研究を行っております。QZSS高精度測位信号を利用することで全無線局を高精度に時間・周波数同期し、上りリンクで拡散符号直交を実現することで、大規模災害時においても1時間あたり300万ユーザの収容が可能であることを示しました。 また、総務省の委託研究「災害時に有効な衛星通信ネットワークの研究開発」として、ソフトウェア無線技術を用いたマルチモード小型地球局(VSAT)の研究開発を行いました。開発した装置は被災者自身が装置を簡単に起動させることができ、スマートフォンなどを用いて衛星回線経由でインターネットへアクセスできます。本開発装置を用いて、東日本大震災で大きな津波被害を受けた宮城県山元町にて実証実験を行いました(図2)。さらにKu帯VSATの小形化、低消費電力化を目指して、ダイレクトRFアンダーサンプリング受信機を開発しました。

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