研究室訪問

サイバーサイエンスセンター

情報通信基盤研究部 (菅沼・阿部研究室)

教授 菅沼 拓夫
准教授 阿部 亨

http://www.ci.cc.tohoku.ac.jp/

 今日のIoTシステムに代表されるような、大規模、超分散、超多様な情報通信システムを、人々が日常生活の中で便利に、安心して、安全に活用できるようにするためには、ハード、ソフト、ネットワークレベルでの個々の要素のサービス品質向上を単に目指すだけでなく、システム全体として、利用者中心設計の考え方をさらに越えた新しい設計パラダイムによりネットワークやアプリケーションを形作る、新たなシステム構成論が必要不可欠です。 このような問題意識のもとに、本研究室は、「人、社会、モノ、自然環境、サイバー空間を構成する多様な要素が高度に相互連携する新たなコミュニケーション環境」を実現するための研究開発を行っています。本研究室は東北大学サイバーサイエンスセンターの研究部として2010年10月に発足し、今年度は、菅沼拓夫教授、阿部亨准教授、博士研究員2名、研究支援者1名、事務補佐員1名の6名の教職員と、博士後期課程1名、博士前期課程13名、研究生1名、学部4年生3名の学生18名で日々研究を行っています。本研究室で行っている研究の中から、代表的な3つについてご紹介します。


高機能高可用性情報ストレージを支えるネットワーク基盤技術の開発(自然環境とサイバー空間)

図1 SDN技術に基づく災害に強いスマートルーティング

図1 SDN技術に基づく災害に強いスマートルーティング

 本研究所の村岡裕明教授、大堀淳教授、日立製作所等との共同研究で、災害時においても残存機器内から情報を迅速に回復できるしなやかな情報ストレージ基盤技術の実現に向けた研究開発を行っています。その中で本研究室では、ネットワークの利用状況や災害のリスクを考慮しつつ、より確実かつ高速に情報を伝達するための通信ルートに動的に切り替える、Software Defined Network (SDN)技術に基づく「スマートルーティング」の研究開発を行っています。スマートルーティングにより、災害のリスクの少ない安全な場所へ効率的かつ高速にデータを転送することが可能となります。

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