研究室訪問

ブロードバンド工学研究部門

情報ストレージシステム(田中・グリーブス)研究室

情報ストレージ・コンピューティングシステム研究分野 教授 田中 陽一郎

http://www.kiroku.riec.tohoku.ac.jp

超高密度垂直磁気記録のナノスケール解析


マイクロ波アシスト方式垂直記録の構造

 本研究室は、交流バイアス法による高音質磁気録音技術を発明された永井健三名誉教授を源とし、メタルテープや垂直磁気記録技術を発明された岩崎俊一名誉教授、中村慶久名誉教授の諸先生が、磁気記録を中心とした世界の情報ストレージ研究を長年にわたりリードしてきた研究拠点です。村岡裕明名誉教授を継いで2019年4月より田中が担当し、Simon Greaves 准教授とともに研究を進めています。

 本研究室では、垂直磁気記録技術の高密度記録メカニズム、ヘッドやメディア等の記録デバイス、マイクロマグネティックシミュレーションを使った磁性材料とデバイスのモデル化の研究により記録密度と性能の向上を目指しています。1ビットの面積が数ナノメータ四方という次世代テラビットストレージと、省電力超大容量高速ストレージシステムの実現を目標に、エネルギーアシスト型垂直磁気記録技術のマイクロ波アシスト方式と熱アシスト方式による高密度化研究に取り組んでいます。

 磁気ストレージ技術は、近年のIoTやAIを駆使したビッグデータ活用の飛躍的な拡大の基礎を築いてきました。今後は磁気ストレージ技術、スピントロニクス技術、コンピューティングとの融合を図り、データストレージとコンピューティングを近接させペタバイト級の大容量データの解析・価値創造を行う新しいインテリジェントな情報ストレージ・コンピューティングシステムに関する研究を進めます。

 情報通信システムの高度活用によるQuality of Society の進化に向け、高速性・大容量性とインテリジェンス性を備えた新たな情報ストレージシステムの構築に尽力いたしますので、宜しくお願い致します。

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