ナノ集積デバイス研究分野 | 教授 | 佐藤 茂雄 |
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量子ヘテロ構造高集積化プロセス研究分野 | 准教授 | 櫻庭 政夫 |
研究室集合写真(2019年2月撮影)
本研究室では次世代計算機の研究開発に取り組んでいます。特に、脳型計算や量子計算などの非ノイマン型計算に着目し、それらのハードウェア基盤技術について研究を行っています。デバイス、プロセス、回路、あるいはアルゴリズムなど多面的に研究課題を設定し、それらの融合により新しい計算機技術の創成に挑戦しています。現在の研究室の構成は、教授佐藤茂雄、准教授櫻庭政夫の2名の教員、博士課程後期2名、博士課程前期4名、学部4年生2名、学部3年生2名の学生計10名で研究を進めています。以下では、本研究室で行っている3つの研究テーマについて紹介いたします。
脳型計算を含むAI技術のより一層の社会実装に向けて、低消費電力化や小型化などハードウェアの高効率化が重要な課題となっています。私たちは、専用LSIとその具体的なシステム応用を通じて脳型計算ハードウェア基盤技術の構築を目指しています。例えば、運動立体視に基づいて空間認識を行う神経回路網モデルに着目し、動画像の速度ベクトル(局所運動)を検出するLSIの開発に成功しています(図1)。運動立体視を用いると、単眼の動画像のみから空間情報を獲得することが可能であるため、必要なハードウェアが低減でき、ゆえに自動運転車や自走型ロボットなどへの工学的応用が期待されます。
図1:局所運動を検出する脳型計算システム