新概念VLSIシステム研究分野 | 教授 | 羽生 貴弘 |
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新概念VLSIシステム研究分野 | 准教授 | 夏井 雅典 |
90nm CMOS/70nm 垂直MTJ 技術
図1 不揮発TCAM チップ:垂直MTJ 素子の活用により、並列検索中の不一致部分について打切り・電源OFFが可能。CPUによる検索と比較して1/100の低エネルギー化を実現。(S. Matsunaga, et al., VLSI Symp. 2013)
90nm CMOS/70nm 垂直MTJ 技術
図2 不揮発動画像処理チップ:不揮発性ロジックインメモリアーキテクチャ向け設計環境を用いて設計。不揮発性を活用したきめ細かな電源制御により不要な消費電力を75%削減。(M. Natsui, et al., ISSCC2013)
最近の主な研究成果として、まず、不揮発性記憶機能素子を活用した新しいVLSIアーキテクチャとその設計論があります。これは、磁気トンネル接合(MTJ)デバイスなどに代表される不揮発デバイスを論理回路部に分散配置することで、高性能かつコンパクトな集積回路を実現することを目的としたものです。本研究室では、この「不揮発性ロジックインメモリアーキテクチャ」と呼ぶ新しい回路アーキテクチャの有効性について研究を進めており、平成25年には、本研究室で設計し、最先端研究開発支援プログラム(FIRSTプログラム、代表:大野英男教授)のもとで試作された超低消費電力動画像処理プロセッサが「半導体のオリンピック」とも称される本分野最高峰の国際会議であるISSCCに採択されるなど、世界的にも大きな注目を浴びています(図1、2)。