研究室訪問

情報デバイス研究部門

物性機能設計(白井)研究室

物性機能設計研究分野 教授 白井 正文
  助教 阿部 和多加
  助教 辻川 雅人

http://www.shirai.riec.tohoku.ac.jp/

左から 阿部助教、白井教授、辻川助教)

左から 阿部助教、白井教授、辻川助教

 本研究室では、次世代情報デバイスの基盤となる材料およびナノ構造において発現する量子物理現象を理論的に解明し、デバイス性能の向上につながる新しい機能を有する材料やデバイス構造を理論設計することを研究目標としています。同時に、大規模シミュレーション技術を駆使した革新的な物性・機能の設計手法を確立することを目指しています。現在は、白井正文 教授、阿部和多加 助教、辻川雅人 助教の3名の教員に加え、博士前期課程学生2 名、学部4年生3名、研究生(中国からの留学生)1名が所属しています。以下では、最近の代表的な研究テーマとその研究成果を紹介します。

高感度磁気抵抗素子材料に関する理論研究

 次世代超高密度磁気記録装置の高感度読出ヘッドとして低抵抗かつ高磁気抵抗比を示す磁気抵抗素子の開発が求められています。そこで、高スピン偏極材料として知られている強磁性ホイスラー合金を電極材料に用いた巨大磁気抵抗素子における磁気抵抗特性向上の指針を得ることを目的として、第一原理計算に基づいてスピン依存電気伝導特性を定量的に評価しました。ホイスラー合金に挟まれた非磁性金属層に用いる材料が磁気抵抗特性に及ぼす影響に着目して研究を行った結果、ホイスラー合金と電子構造(フェルミ面の形状)の整合性のよい非磁性金属として銀(または銀と二価金属の合金)を用いることにより、高磁気抵抗比が実現できることを明らかにしました。

Page Top