生体電磁情報研究分野 | 教授 | 石山 和志 |
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生体電磁情報研究分野 | 准教授 | 枦 修一郎 |
図2 磁気ひずみ材料を用いた超高感度ひずみ・振動センサ素子の模式図
磁性体の特異な特徴の一つである、外部から磁界を与えると伸び縮みの寸法変化を示し、逆に外部からひずみを与えると磁気特性が大きく変化するといった“磁気ひずみ”現象を利用して、超高感度のひずみまたは振動センサの研究開発を行っています(図2)。薄膜状態のひずみ敏感な磁性材料について、その磁化し易さ(またはし難さ)の目安である“磁気異方性”をうまく制御することで、これまでに世界最高感度を示すひずみセンサ素子(ゲージ率:18,000)の試作に成功しました。現在は、橋梁やトンネルなどの社会インフラの老朽化にともなう建造物の健全化診断システムへの応用を目指して、超高感度な振動センサの研究開発を進めています。
図3 ワイヤレス磁気モーションキャプチャシステム
人の手や指または顎や舌など、細やかな動きを伴う部位の運動機能を精密に計測し解析するための、モーションキャプチャシステム(図3)の研究開発を行っています。本システムの特徴は、LC共振を利用した小型の交流磁気マーカをワイヤレス、バッテリレスで構成でき、拘束性が少なく生体内部などの遮蔽された場所でも、磁気マーカの発する磁界を検出することで高精度かつ簡便な位置や動きの計測が可能になる点です。微弱の磁界であるため、生体への影響はほとんど無く、ユーザーインタフェースや医療・福祉用の検査技術など、幅広い分野で利用できるよう研究を進めています。