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産学官研究開発部 ワイヤレスICTプラットフォームプロジェクト
教員
[ 代表・教授(兼)] 末松 憲治
[ 特任教授 ] 芝 隆司
[ 特任教授] 塚本 悟司
[ 客員教授 ] 板谷 聡子
[ 客員准教授] 本良 瑞樹
[ 客員准教授] 前畠 貴
[ 研究員] 西野 有
ユーザをネットワークに接続するアクセス回線技術としてのモバイルワイヤレス通信技術は、光ファイバによる超高速バックボーンネットワークとともに、ICT 社会の根幹を支える情報基盤技術である。世界の移動通信のリーダシップを担うわが国の移動通信技術は、日本経済を支える原動力としてますます発展する必要がある。
IT-21 センター・モバイル分野では、発足以来、国内移動体通信機メーカーや第一種通信事業者との産学連携プロジェクトにより、広域通信と高速・大容量通信を両立し、かつ大規模災害時においても安定した通信回線の提供を可能とするディペンダブル・エアの研究開発を行ってきた。
これまでに、(1) 324Mbit/s 5GHz 帯無線 LAN 端末の開発、(2) ハイビジョン非圧縮伝送超小型 3D SiP(三次元システム・イン・パッケージ)ミリ波無線端末の開発を行い、また、(3) 広域モバイルブロードバンドワイヤレスアクセス (MBWA) 実証実験により、自動車移動中のシームレスハンドオーバ、無線 LAN と MBWA との異種ネットワーク間シームレスシステムハンドオーバを成功させてきた。さらに、これらの地上系無線通信方式のみならず準天頂衛星システムなどの衛星通信方式を融合することで無線通信ネットワークのディペンダビリティを実現させる提案を行ってきた。
平成29年度からは産学官研究開発部ワイヤレスICTプラットフォームプロジェクトとして、無線IoT関連の総務省プロジェクトを受託し、工場内での無線環境監視に適した広帯域リアルタイムスペクトラムモニタを開発するなどの研究成果をあげてきた。令和4年度からは、2件の総務省受託研究プロジェクト(1)総務省・戦略的情報通信研究開発推進事業(国際標準獲得型)「製造分野における5G高度化技術の研究開発(令和4〜6年度)、(2)総務省・電波資源拡大のための研究開発「空間伝送型ワイヤレス電力伝送の干渉抑制・高度化技術に関する研究開発(令和4〜7年度)」と、NICT Beyond 5G研究開発促進事業(電波有効利用型)基幹課題「Beyond 5G 宇宙ネットワーク向けQ/V帯高機能デジタルビームフォーミング(DBF)送受信システム技術およびW帯衛星搭載機器基盤技術の研究開発(令和4~8年度)」の計3件の産学連携プロジェクトを受託し、研究開発を行っている。わが国の移動通信技術の更なる飛躍を図るとともに、開発実用化技術による東北地区でのベンチャー企業設立など地域振興にも貢献することを目標にしている。