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コンピュータサイエンス研究会 講演会

研究会名:コンピュータサイエンス研究会 講演会
開催日:2009年7月22日 (水) 15:00~16:00
題目:補関数の自動生成に基づくプログラムの双方向化
講師:松田 一孝(東京大学)
開催場所:電気情報系3号館 206号室


コンピュータサイエンス研究会 講演会の御案内

コンピュータサイエンス研究会
主査 小林直樹

下記のようにコンピュータサイエンス研究会の講演会を開催いたしますので,ご案内申し上げます.

  • 日時:2009年7月22日(水)15:00~16:00
  • 場所:東北大学 電気情報系3号館 206号室
  • 題目:補関数の自動生成に基づくプログラムの双方向化
  • 話者:松田 一孝(東京大学)
  • 概要:双方向変換は,データの抽出・加工を行う順方向変換と,変換後のデータに対する変更を元のデータへと書き戻す逆方向変換の二つの変換から構成される.双方向変換を用いることで,XML文書の同期や相互変換を行える.さらには,双方向変換はプレゼンテーション指向の文書作成やソフトウェアエンジニアリングにも 利用できる.逆方向変換は順方向変換に対し,たとえば「逆方向変換した後に順方向変換を適用したものは元と等しい」などの何らかの整合性を満たすことが要求される.しかし一般には,順方向変換に対し,整合性を満たす逆方向変換を与えるのは難しい.
    本発表では,補関数の自動生成に基づくプログラムの双方向化について述べる本手法は,順方向変換プログラムに対し,「補関数」を記述するプログラムを自動導出することで,整合性の保証された逆方向変換プログラムを導出する.本手法の対象とする順方向変換記述言語は,affineかつtreelessな一階の関数型言語と制限されているものの,多くの基本的な関数を記述することができる.また,本手法では,より多様な更新を反映できる逆方向変換を得るために,順方向変換プログラムの単射性解析や式の値域の解析を用いている.順方向変換記述言語を適切に制限したことにより,これらの解析は厳密に行うことができる.

問い合わせ先

小林  直樹
kobaecei.tohoku.ac.jp