概要

この度、ご推薦をいただいた候補者から、厳正な審査に基づき、2024年度の受賞者として下記の3名を受賞者と決定いたしました。
授賞式は、東北大学電気通信研究所 情報通信共同研究拠点 2024年度 共同プロジェクト研究発表会― “新世代ICTの羅針盤“~Diverse Intelligenceで新たな可能性を探る旅~(2025年2月14日(金))にて執り行われます。
RIEC Award 本賞
鈴木 健仁 氏 (東京農工大学 大学院工学研究院)
業績 | 「極限屈折率材料の開拓によるテラヘルツ応用システムの研究」 |
授賞理由 | 鈴木氏は、材料の物性値を高周波の電磁波領域で自由に制御することを目標に、6G(Beyond 5G)通信のキャリア周波数のテラヘルツ電磁波領域で、自然界には存在しない屈折率を持つ超高屈折率・無反射材料を生み出し、さらにその材料をテラヘルツデバイスへ応用する学理を構築されました。メタマテリアル分野の研究において、近い将来の6G通信などの社会的ニーズに適合した重要な研究であり、基礎研究から社会実装までの幅広い分野を踏まえた益々の発展が期待されます。研究の独創性、卓越性、発展性のいずれも非常に優れており、社会および電気情報通信をはじめとする幅広い分野の今後の進歩に大きく貢献し、また氏の研究者としてのさらなる飛躍も大いに期待されることから、RIEC Awardにふさわしいものと認められました。 |
RIEC Award 東北大学学生賞
郭 琦 氏 (東北大学 大学院情報科学研究科 特任助教(研究))
業績 | 「動的無線ネットワークにおける知的なトラヒック制御に関する研究」 |
授賞理由 | 郭氏は、動的無線ネットワークにおいて、連合強化学習に基づいた送信電力とチャネル帯域幅の共同割り当て戦略を提案し、デジタルツイン技術を用いて仮想空間上で強化学習を実行して最適なリソース割り当て戦略を探索して、実ネットワークに実装しました。動的な通信トラヒックの制御に人工知能やデジタルツインを用いた研究内容やフォーカスは非常に興味深く、独創的で、本研究成果は社会に大きく貢献するものと期待できます。研究の卓越性と発展性ともに非常に優れており、電気情報通信分野の進歩に大きく貢献し、また氏のさらなる飛躍も大いに期待されることから、RIEC Award東北大学学生賞にふさわしいものと認められました。 |
鈴木 陸 氏 (東北大学 大学院医工学研究科 博士課程後期3年の課程)
業績 | 「光音響イメージングによる微小血管の高精細化及び機能的可視化法に関する研究」 |
授賞理由 | 鈴木氏は、音響分解能光音響顕微鏡を用いた微小血管の可視化に関して、レーザーの広域照射により実際の血管よりも太く見えてしまう問題への解決策として、Vector Coherence Factorによる受信信号の重み付け法が有効であることを明らかにしました。これは微小血管の形態を非侵襲かつ高精細に行うことができるものであり、医療分野における応用が期待でき、研究の独創性だけでなく社会に与える貢献が高い研究だと考えられます。研究の卓越性と発展性ともに非常に優れており、電気情報通信分野の進歩に大きく貢献し、また氏のさらなる飛躍も大いに期待されることから、RIEC Award東北大学学生賞にふさわしいものと認められました。 |
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